子どもの「好き」の種はどこにある?~幼稚園児だった娘が宇宙に興味をもった理由~

宇宙が大好きな、わが家の娘(現在小学校3年生)。年長のときに宇宙に興味をもってから、ずっと宇宙ひとすじ。

 

年長の時には「相対性理論ってなに?」と聞かれ、最近の興味は「虚数ってなに?」。もはや親の私も、答えられずどぎまぎ・・・なのですが。

 

そんな話をすると「いいなぁ~!なんで宇宙に興味をもったの?」とよく聞かれます。

 

宇宙とか、なんだか難しそうな言葉がでると、皆さんそれぞれいろいろな想像をしてくださっているみたいなんですが・・・

実は、娘が興味をもったのは、そんなご立派な理由ではなく、本当にささいな日常のひと場面からでした。

 

今日はそんな、娘の興味・関心の種が生まれた瞬間のお話を綴りたいなと思います。

 

この記事の内容

はじまりは、新幹線に乗ったこと

娘が宇宙に興味をもったきっかけ。それは「新幹線にのったこと」でした。

 

わが家は転勤族なので、帰省などで新幹線に定期的に乗っていました。当時は、ちょうど青森に住んでいたころ。青森ー東京間は3時間もあり、子どもたちも途中で飽きてきます。

 

「ねーまだー?いま、どこー?」

 

そんなとき、電光掲示板を見ながら「今は、仙台の近くだって。青森と東京のちょうど真ん中くらいかな。」とか「郡山付近を通過中だって。あと1時間くらいかな。」と話をするようになりました。

 

でも、はじめはそれでよかったのですが・・・なんどか乗車するうちに、

 

「お母さん、仙台ってどこ?」

「郡山ってどこにあるの?」

 

と、どこ?どこ?攻撃がはじまりました。

「地名」というものがあるとわかったので、いろいろな先に行くたびに、「ここはどこ?」「〇〇ってどこ?」と・・・

 

あーもう、口で説明していてはらちがあかない!と思って、日本地図の本とお風呂の壁に貼る日本地図ポスターを買い、親子でみるようになりました。

 

日本、世界、そして宇宙へ・・・

毎日のようにお風呂で日本地図を見ているうちに、子どもたちも日本にはいろいろな県があること、自分の家がどこにあるのか、おじいちゃん&おばあちゃんのおうちがどこにあるのかなど、だんだんと覚えていきました。

 

そして、ひととおり覚えたころ、今度は次の疑問が浮かんできました。

 

「ねぇ、お母さん。日本ってどこにあるの?」

 

「えっと・・・世界っていうのがあってね、そこにはたくさんの国があって、そのひとつが日本なんだよ。そっかー、今度は、世界の地図も見てみようか」

 

・・・

 

そのあとは、きっと皆さんも、お気づきかもしれませんね。

世界の国や国旗に興味をもち、全体像がだいたいわかってきた頃に

 

「ねぇ、お母さん、世界ってどこになるの?」

「ねぇ、お母さん、地球ってどこにあるの?」

 

そして

 

「ねぇ、お母さん、宇宙ってどこにあるの?」

 

このように、ゆっくり、2年近くかけて、娘の興味は宇宙に広がっていきました。

 

宇宙の本を見たり、新聞の切り抜きをしてどんなニュースがあったか話をするうちに、年長の七夕では「大きくなったらJAXAのフライトディレクターになりたい」と短冊に書いていました。

 

より興味が広がり深まるきっかけとなった塾

でも、ここである壁にぶつかりはじめました。

 

「宇宙って、どこにあるの?」

「宇宙の外側ってどうなってるの?」

「相対性理論ってなに?」

 

もはや、本を読んでも分からないレベルの質問を無邪気にしてくる娘・・・

子どもに伝えようとしても、子ども向けにそこまで解説してくれる本は、当時見つけられず(本を探しても大学生レベルになってしまう…)、青森には大きな科学館もなく、娘の知的探求心を満たせてあげられない。

どうしたらいんだろう・・・

 

そんなとき、Facebookでたまたま見つけたのが、東京都三鷹にある「探究学舎」という塾でした。

 

探究学舎は、学校の勉強や受験のための勉強を教えるのではなく、「驚きと感動の種をまく」というコンセプトの、子どもの興味開発を目的とした塾。教科ではなく、例えば「元素編」「戦国英雄編」「掲載金融編」「生命進化編」といったように、テーマ別に授業が行われていました。

 

そして、なんとそこに「宇宙編」があったんです!

 

小学生向けだけど、小学校で習うことに囚われず、一見難しそうなことも、楽しく学べる。娘にはぴったりかもしれない!と思い、東京への帰省にあわせて、長期休みの特別講座(探究スペシャル)を受講をすることにしました。

 

結果、娘もとても楽しみ、さらに星の光の違いを生む「元素」にも興味をもち、いったんストップしてしまっていた興味の広がりが、再びスタートするきっかけになりました。

 

そして、いまは、探究学舎に通う有志で構成されている「宇宙物理探究クラブ」にも所属し、同じようにマニアックなまでに宇宙が好きな仲間と一緒に、宇宙へのワクワクを一緒に育んでいます。

おわりに

子どもの興味の種は、本当にどこに転がっているのかわからないものだな…と思います。

もしかして「ちょっと、面倒くさいな」と思ってしまう、子どもの質問や、子どものこだわりの中に、そんな種があることもあるかもしれません。

 

娘の場合は、「宇宙」という大人にもわかりやすい、応援しやすい分野に興味をもったので、周囲の理解を得やすかったのかなとも思いますが。

もしかしたら、大人の頭にある「分野」とは少し違った枠で、興味・関心をあらわしている子どもも、もしかしているかもしれません。

 

わたしたち大人は、そんな子どもたちの興味の種に気づいてあげるためにも、大人の世界の常識や枠にとらわれず、思い込みを捨てて、子どもと向き合っていけたらいいなと思います。

 

 

 

 

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